石敢當で邪気を跳ね返す

石敢當は、「いしがんどう」「いしがんとう」「せきかんとう」などと言われ、日本でも青森県から沖縄県まで幅広く分布し、日本人にもなじみ深い魔除けの慣習のひとつです。

大きさも様々ですが、主なものは、高さ1メートルほどの石柱や石板に「石敢當」「石敢当」「石敢東」「泰山石敢當」「鎮山海」などと刻まれています。

中には、壁に埋め込まれたものや中国式の煉瓦でできたものもあります。

文字の他に、八卦、鬼面、獅子面などを刻み、魔除けの力を強めようとしたものもあり、バリエーションも豊富です。

これらは日本だけではなく、中国やシンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシアなど、アジア圏各地に分布しているのが特徴です。

古くからの言い伝えで、邪気や悪鬼、悪運や悪霊などは、直線的にしか進めないといわれており、そのため、Ｔ字路の正面突き当りにある家は、まともに邪気がぶつかることになります。

それら悪運をもたらすものを家の中に入れないようにするために置いたのが、石敢當なのです。

置かれている場所としては、門前や道路の突き当りの他、四つ角、家門の脇など。
その他、村の入り口や、橋のたもとなどにも見られます。　

石敢當の言葉の意味としては、古来より「石」という姓の者には勇者が多く、「敢當」とは、当たるところ敵なし、という意味があるとされます。


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※参考書籍
「風水の本　天地を読み解き動かす道教占術の驚異」　学研

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